新型リーフに投入された最新技術

400kmの航続距離を実現したテクノロジー

 

新型リーフのモーター

 

モーターは従来型やノートe-p0WERと同じEM57型を搭載。

 

磁石の配置や卷線などに、特別な改良は加えられていない。

 

一方で新型は最高出カは30kw増えて110kw(150PS)、最大トルクは40Nm増えて320Nm32.6kgm)となっている。
動力性能も向上しており、0-100m加速は15%、60-100kmの加速は約3割も速くなっている。

 

同じモーターなのになぜ出力アップ?というのが、EVの面白いところ。

 

強度や熱負荷が許容範囲であれば、モーターに流す電流を増やすだけで、トルクを高めることができるというわけ・・・。

 

今回のパワーアップも、インバーターの改良によるものだ。

 

インバーターとはリチウムイオン電池の直流電流を、モーター駆動のための交流電流に変換する装置で、その中核となるパワーモジユールの冷却構造の改良によって出力電流値を増大。

 

合わせてCPUの処理速度もアップしている。

 

パワーモジュールの中核である半導体は熱に弱く、一般的に15度を超えたあたりから、動作がだんだん怪しくなってきます。

 

 

これを安定して稼働させるには、あらたな冷却構造が必要となり、リーフも従来型から専用の水冷回路を組んで冷却していた。

 

従来構造では、冷却器に熱伝導性グリスを塗り、その上にベースプレー卜を介してパワーモジュールを載せていたが、新型ではベースプレー卜にフィンを切ってそれをダイレクトに水冷する方法に変更して冷却効率を高めることで、流せる電流量を増やした。

 

こうした冷却構造の合理化によって質量も軽減。
インバーターだけで約25%の軽量化を達成している。

 

インバーターと並ぶもうひとつの改良点は、リチウムイオンバッテリーの容量。

 

従来型の30Kwhに対し、新型は40kwhに増大しており、1充電あたりの航続可能距離は、280kmから400kmへと伸びている。

 

 

バッテリーの進化

セル単体の改良としては、正極材を変更。

 

従来のマンガン酸リチウムに対し、新型はコバルト酸リチウムにニッケルとマンガンを加えた三元系の正極材を採用し、エネルギー密度を向上している。

 

さらに単セルあたりの厚みを増やし、容量の増大を図った。

 

先代の24kwh仕様に対しては、バッテリーモジユールの構造も改良。
従来はセル4枚をーモジュールとしていたのに対し、新型はセル8枚で1モジュールを構成。

 

モジュールのケースを半減させることで、単セル厚さの増大分を吸収し、従来と同じ外形に収めている。

 

正極材料の変更によって、単セル電圧が微妙に下がったため、公称電圧は36OVから350Vに低下しているが、セル総数192枚は変わっていない。

 

 

今回の容量増加に伴うユニッ卜の重量増は、従来型30kwhに対して、約10kg増に抑えられた。

 

正極材の改良は 耐久寿命の向上にも貢献している。
バッテリー容量の保証は、先代24kwh仕様の「5年または10万キロ」から「8年または16万km」に伸びている(30kwh仕様とは同じ)。

 

さらに、先代が容量80%までの性能保証だったのに対し、新型は容量保証期間満了時の耐久性が、約10%改善されているとのこと。

 

 

充電時間に関して

バッテリー容量が増した分、充電時間は伸びている。

 

急速充電時間は10分伸びて40分になっているが、同じ30分経過時では、先代の24kwh仕様に対し、新型のほうが約4割強多く充電できる。

 

普通充電は従来と同じく200Vでの対応となり、3kw充電器の仕様では、満充電まで約16時間。今回は新たに、6kw充電器が用意されており(オプション)これを使用すると、約8時間で満充電となる。

 

車載の充電器を6kw仕様とした場合、家側の充電装置も6kw対応のものが必要になる。

 

その場合、家側の配線の容量も増やす必要があるため、家側の工事が新たに必要になる。

 

消費電力も100V換算で60アンぺア増加するため、契約電力の積み増しも必要になる。

 

契約電力の積み増し量は、日産では充電装置の上乗せ分そのままを推奨しているとのことだが、6kw充電設備には、家庭の消費電力を確保しながら、契約電力の範囲内でリーフへの充電量を調整するデマンドコン卜ロール機能付きもある。

 

 

これを利用すれば、現状の余裕電力が有効活用でき、契約電力の上乗せ量を抑えることができる。

 

さらに、家側の配線容量を増やさずに対応できる4.8kw仕様も新たに用意された。

 

車載充電器が6kw仕様の場合、充電時間は約10.5時間でユーザーの選択肢が増えたのはありがたい。

 

 

 

eペダルで減速

 

新型リーフのeペダル

 

パワー卜レーンの出力制御には、ノー卜e-POWERで好評のアクセルぺダルe-powerの改良型を採用。

 

走行中にアクセルペダルを緩めるだけで、最大0.2Gの減速度が得られるので、0.2G以上の減速度が欲しい時だけブレーキペダルを踏めばよいという設計になってます。

 

0.2Gの減速度がどれくらいかというと、40キロから減速した場合、約5.6秒で停止するGに相当。

 

常識的な市街地走行なら、ほぼカバーできる減速度だ。

 

日産の走行試験でも、約90%は回生ブレーキ(=アクセルペダル操作)だけでカバーできるとのこと。

 

油圧ブレーキも併用

油圧ブレーキを協調制御しているのも、ノートE-POWERにはない特徴で、回生ブレーキだけでは止まりきれない下り坂でも10%勾配までならば、油圧ブレーキを併用して停止を可能にしている。

 

また、回生ブレーキは駆動輪(前輪)にしか掛からないため、滑りやすい路面では前輪がロック気味になることがありますが、そんな時にも油圧ブレーキを協調させ、後輪のグリップカも使って安全に減速を行ないます。

 

VDC (横滑り防止装置)のECUとも協調しており、車速や減速G、操蛇角などから、回生ブレーキだけではSの乱れが予想される時には、フィードフォワードで油圧ブレーキも併用する。

 

e-ペダルで減速する際にも、減速度が0.07Gを超えるとブレーキランプを点灯させる。

 

逆に言えば、それ以下の軽い減速ならば、ブレーキランプは点かない。

 

後続車が煩わしくないという点でも、ありがたい機能で、ペダルの踏み替え回数が大幅に減るので、ブレーキパッドが長持ちするという点でもエコだ。